高いノイズキャンセリング性能を持ったワイヤレスイヤホンと言ったら、やっぱりソニーですよね。
2019年7月に発売された、ソニーの完全ワイヤレスイヤホン「WF-1000XM3」が、今頃になって気になっています。
発売後はその能力の高さから高評価を受け、しばらくの間売り切れも続出したほどの人気商品になりネットでも話題になっていたので、知っている人も多いかもしれませんね。
公式サイトで業界最高クラスのノイキャンとしているだけあって、高いノイズキャンセリング能力と、ノイズを取り除かれた静寂から生み出される高い音質は多くのレビューサイトでもお墨付きを受けています。
そんな「WF-1000XM3」が気になりだしたのは、AirPodsProの存在です。
初めはAirPodsProに興味があったのですが、よく比較されている「WF-1000XM3」が思いの外高性能なので気持ちがなびいています。
今回はその気になるソニーの「WF-1000XM3」のスペック紹介や前機種との変更点、また現在競合商品として考えられる最大のライバルAirPodsProとの比較についてもまとめていきたいと思います。
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Contents
WF1000XM3とは
出典:SONY
WF-1000XM3は2019年7月14日に発売されたソニーの完全ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホンです。
電子情報技術産業協会(JEITA)にて、2019年12月時点で業界最高クラスのノイズキャンセリング能力を持ち、VGP2020ワイヤレス大賞、VGP2020金賞という受賞歴もあり、大きな話題を呼んだ商品です。
同じくソニーから出ているオーバーヘッド型のノイズキャンセリングヘッドホン「WH-1000XM3」と、ソニーが独自開発した技術を共通で使用しており、他にもカラーリングやデザインが共通していることからも、これら2機種は兄弟機とも言えるんじゃないかと思います。
耳全体をすっぽりと覆うオーバーヘッド型のヘッドホンの方が音の遮断性が高くなりますが、大型なヘッドホンに比べイヤホンはコンパクトなので取り回しが楽です。
荷物の多い人や小さなバッグでも邪魔になりにくく持ち歩けるのは大きなメリット。
数々の人気商品を手掛けるソニー製品であるWF-1000XM3もまた音質の良さには定評があり、タッチセンサーによる手軽で簡単な操作や接続の安定性など便利な機能を多く押さえることで、発売から少し経った現在でも「かなり高いクオリティでまとまった質の良い製品」との評価を受けています。
オーバーイヤー型のヘッドホン「WH-1000XM3」の詳細とレビューはこちら。
WF-1000XM3 前モデルからの変更点
前モデルであるWF-1000XからWF-1000XM3になったことで、大きく変わったのは以下の5点です。
①バッテリー
ノイズキャンセリング機能を使用した時、WF1000Xの連続再生時間は3時間でしたが、WF-1000XM3は6時間と2倍にパワーアップしました。
また、ケースの充電時間が3.5時間となり充電時間については30分長くなっています。
②通信規格
Bluetooth4.1からBluetooth5.0に強化されたことで、通信速度や通信距離、通信容量がパワーアップされました。
③価格
値段に関しては5,000円ほど値上がりしていますが、前モデルより大幅にパワーアップしたことを考えれば十分に納得できる値上がりなんじゃないかとと思います。
④重さ
重量は、片側6.8gから8.5gに変更されています。
重すぎるというわけではありませんが、性能の高さから高評価の多いWF1000XM3において最も指摘されているデメリット「本体サイズが大きい」は、前モデルよりも重いから余計に感じられるのかもしれませんね。
⑤充電ケースがマグネット式に
これは細かい変更点ながら嬉しいポイントなのですが、充電ケースがマグネット式になりました。
充電ケースの中にイヤホンをセットすると、マグネットの力でスッと吸着し収納できるようになっています。
変更点は以上となりますが、あまり変化がないと感じる人も多いかもしれませんよね。
しかし、ここでは記述していないノイズキャンセリング能力の大きなパワーアップにより、前モデルより音質が良く感じるとの口コミが多いことも、大きな変更点といえると思います。
業界最高クラス「WF-1000XM3」のここがスゴイ! 5つの魅力とは?
①業界最高クラスのノイズキャンセリング能力
出典:SONY
ソニーのWF-1000XM3には同社から発売されているノイズキャンセリングヘッドホンWH-1000XM3と同じ「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1」と共通の技術を搭載しています。
これは完全ワイヤレス向けにソニーが独自開発した技術であり、省電力かつ高性能なノイズキャンセリング性能を持ち、様々な環境下においてもノイズを気にする必要がなく音に浸ることができるようになりました。
また、WF-1000XM3のヘッドホンの外側と内側に2つのマイクを配置しています。
このマイクで効率的にノイズを集音するという「デュアルノイズセンサーテクノロジー」を採用しました。
外側のフィードフォワードマイクは外部の騒音を、内側に配置したフィードバックマイクは耳元に漏れこんだ騒音を検出します。
これらにより精密な集音を行い2つの方式を統合、騒音を打ち消す効果のある逆位相の音を高精度に生成できるんです。
結果、より静かな環境でよりクリアな音楽再生が可能となっています。
②完全ワイヤレスでもハイレゾクラスの高音質
出典:SONY
WF-1000XM3はハイレゾ相当の音質で聴けるLDACには対応していません。
なのに何故、優れた音質を再生することができるのでしょうか?
その秘密は完全ワイヤレスで初搭載した「DSEE HX」という技術にあります。
DSEE HXとは、ソニーが独自開発した音質向上技術のことです。
2013年以降に発売されたウォークマンやワイヤレススピーカー、AVアンプ、ソニーモバイル製のandroidスマートフォンXperiaZ3などに順次搭載されていた技術で、これが完全ワイヤレスにおいてWF-1000XM3で初搭載されました。
CD音源やMP3などの圧縮音源、音楽や動画などの配信サービスもハイレゾ級の高解像度音源にアップスケーリングすることができます。
③パワーアップしたロングバッテリー
出典:SONY
前述した内容にもありましたが、ノイズキャンセリング機能を使用した状態で、前モデルが本体のみ最長3時間しか再生できなかったことに対し、WF-1000XM3は本体のみで2倍の6時間使用可能になりました。
さらに付属ケースで3回分を充電して最長24時間の連続再生が可能です。
ノイズキャンセリング機能OFFの場合8時間、付属ケースで充電して最長36時間となるロングバッテリーは通勤・通学時に毎日使用する人には魅力的なポイントになりますよね。
なお、急速充電にも対応していて、10分間の充電で90分の再生も可能なんです。
④安定の接続性でストレスフリー
出典:SONY
新型のBluetoothチップを搭載し、音楽再生機器から左右本体へそれぞれ同時伝送を行う方式を採用しました。
また、アンテナの構造と配置を最適化することにより、接続の安定と動画視聴時の映像と音声のずれを低減できるようになっています。
⑤ユーザーの「便利」を考えた多くの機能
出典:SONY
本体のタッチセンサーの操作により、ヘッドホンを装着したままで操作を行えます。
ヘッドホンを外すことなく周囲の音をすぐに聞けるクイックアテンションモード、両側でのハンズフリー通話、片側だけの使用も可能。
アプリを使用してタッチセンサーのカスタマイズも可能です。
ノイズキャンセリングや外音の取り込み方のレベルを自分好みに調整できる「外音コントロール」やこれらを自動で調整する「アダプティブサウンドコントロール」など便利な機能もあります。
僕は、この機能を「WH-1000XM3」でよく使いますが、とても便利なんです。
いちいち何かある度に、耳から取り外すことなく、そのまま外音を聞き取れるのが良いんです。
それも、ソニーのノイズキャンセリング機能の性能が良いので、そのままでは外音が小さくて聞き取りにくいのというのがあります。
ノイキャン性能が良すぎるせいで、外音が聞こえにくく、結果的にクイックアテンションモードなどでヘッドホンを装着したままで操作することが便利に感じてしまうんです。
ノイキャン性能があまり良くないヘッドホンやイヤホンなら、装着したままでも外音が聞き取れることがありますもんね。
便利な公式アプリ
WF-1000XM3をさらに使いこなすには公式アプリ「Headphones」がおすすめです。
このアプリはノイズキャンセルの強さや外音取り込み、アダプティブコントロールのオン・オフ、イコライザなどの設定を行うためのものです。
フラットでクリア、繊細な音に定評があるWF1000XM3ですが、さらに自分好みにカスタムすることができますので、気になる人は是非ダウンロードしてみてください。
GooglePlay、またはappstoreからダウンロードすることができます。

SONY WF-1000XM3 スペック
- ドライバーユニット:6㎜ドーム型(CCAWボイスコイル採用)
- 対応コーデック:SBC、AAC
- Bluetooth:Ver5.0
- 最大接続距離:見通し距離約10m
- 電源:DC3.7V 内蔵リチウムイオン電池
- 充電時間:本体1.5時間 ケース3.5時間
- 充電方法:ケース使用USB充電
- 電池持続時間(連続音声再生時間):最大6時間(ノイズキャンセリング ON)/最大8時間(ノイズキャンセリング OFF)
- 電池持続時間(連続通話時間):最大4時間(ノイズキャンセリング ON)/最大4.5時間(ノイズキャンセリング OFF)
- 電池持続時間(待受時間):最大9時間(ノイズキャンセリング ON)/最大15時間(ノイズキャンセリング OFF)
- 重さ:約8.5 g×2
- 付属品:充電ケース、USB Type-C(TM)ケーブル(約20cm)、ハイブリッドイヤーピースロング(SS S M Lを各2個)、トリプルコンフォートイヤーピース(S M L各2個)、保証書、取り扱い説明書、使用上の注意
- カラー:ブラック/プラチナシルバー
- メーカー定価:¥25,880+税
WF-1000XM3にライバルAirPodsProが登場
AirPodsProとは
出典:Apple
フラットでクリアな音質と優れたノイズキャンセリング能力から覇権を取り続けたWF-1000XM3ですが、同年10月に強力なライバルが現れました。
それがAppleから発売されたAirPodsProです。
これまで本体の軸が長くうどんとすら言われてきたAirPodsですが、ヘッドホンから伸びる軸が短くなり、カナル型の耳に挿入する形のイヤホンにするなど、ぐっと小さく使いやすくデザイン変更が行われました。
またこのAirPodsProからは待望のノイズキャンセリング機能が搭載されました。
WF-1000XM3にある外部音取り込みモードなどの切り替えは軸部分の感圧センサーにより切り替え可能です。
現在完全ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホンにおいて、これら2機種のどちらを購入するかで迷っている人は多いといわれています。
実際僕が、その一人なんです(笑)
WF-1000XM3との6つの比較
①性能
出典:Apple
どちらもノイズキャンセリング能力については甲乙つけがたい高性能といえます。
ネット上では、意見が別れています。
レビューを見てみると、ややAirPodsProが優勢かなという感じでした。
個々のイヤーチップのマッチ具合にも寄るとは思いますが、比較せず単体で使えば、差は分からないんじゃないかと思います。
外部の音を取り込むのには、ソニーはクイックアテンションモードという機能で、WF-1000XM3のタッチセンサーに触れただけで、ヘッドホンを外すことなく外部の音を取り込むことができるモードです。
これはレジでの買い物のやり取りや急に話しかけられたとき、電車などのアナウンスを聞きたい時などにあるととても便利なモードなんです。
AirPodsProは、外部音取り込みモードというものがあり、軸部分に
外部の音、ノイズを遮断するノイズキャンセリングイヤホンだからこそ、あると便利なモードですよね。
どちらが、違和感なく外音が聞こえるかというと、レビューを参考にしてみるとAirPodsProの方が評判が良いようです。
比較した人のレビューでは、圧倒的にAirPodsProの方が良いと書かれていました。
なお、防水機能に関してはAirPodsProに軍配が上がります。
WF-1000XM3には防水機能はありません。
②価格
AirPodsProはAppleの公式ショップにて¥27,800 (税別)となっています。
WF-1000XM3は、定価で¥25,880(税別)なので、AirPodsProの方が少し高めです。
実勢価格では、発売から少し時間が経っているWF-1000XM3が有利です。
しかし、あまり値崩れはしていないようですね。
③サイズ・装着感
出典:Apple
サイズについてはAirPodsProの方が圧倒的に優れていると思います。
専用ケースに至ってはAirPodsProの方が一回りも小さくなっています。
装着感についてはどちらも自分の好みのサイズのイヤーチップに変更することができます。
ですがAirPodsProは独自形状のイヤーチップを使用するため、他社製品との互換性がなくカスタマイズすることができません。
反面、WF-1000XM3は市販品との互換性があります。
本体が大きいという口コミが多いのはWF-1000XM3の方で、上手に装着できずにうまくノイズキャンセリング能力を生かせないこともあるようです。
装着にはコツがいるので、気になるようなら調べてみることもおすすめします。
WF-1000XM3には防水機能がないので、スポーツや激しく動くときに使用するにはより小さいAirPodsProがおすすめです。
④音質
出典:SONY
好みもありますが、一般的にWF-1000XM3の音質の方が良いとする口コミの方が多いように感じました。
AirPodsProの音が悪いということではなく、WF-1000XM3のきめ細やかな音の再現性と専用アプリを使用した音質向上技術「DSEE HX」の機能が勝因のようです。
AirPodsProは、長時間聴いていても疲れない音質のようです。
低音が特に強調されているということもなく、どの音域も満遍なく聴こえるのが良いようです。
⑤ワイヤレス接続
音楽機器やスマートフォンとの接続性の高さはどちらもハイレベル。
安定感があり、音が切れてしまうこともごくまれと感じるほどのようです。
なお、WF-1000XM3では専用アプリから音質モードという、ワイヤレス接続の品質設定が「音質優先」と「接続優先」から選択できるモードがありますので、音切れが気になる時は調整することができます。
⑥充電・バッテリー
ノイズキャンセリング機能を使用したとき、連続再生時間はAirPods Proが約5時間、WF-1000XM3は約6時間となるので、それほど大きな違いはなさそうです。
ですが、長く使えるのに越したことはないですよね。
AirPods Proについてもっと詳しく知りたい方はこちらも参考に。
どちらがおすすめ?
どちらがおすすめかというと、正直なところどちらもクオリティの高い良いノイズキャンセリングイヤホンであることから「使用者の好み」と答えるのが最適解かもしれません(笑)
身の回りにApple製品が多いのであれば利便性の高いAirPodsProをおすすめです。
設定のしやすさ、Bluetoothのペアリング設定や音の遅延についてのトラブルも少なく、iPhoneだけでなく、iPadやiMacなどiCloudでつながっているMacOS、iOSはBluetooth接続をシームレスで行うことができるのは、とても便利だと思います。
しかし、音質で選ぶのなら圧倒的にWF-1000XM3。
優れたノイズキャンセリング能力により、ただでさえ良い音質がさらに強化されるハズです。
専用アプリによるカスタマイズ性もおすすめポイントのひとつです。
まとめ
WF-1000XM3は前モデルであるWF-1000Xを大きくパワーアップしたアップグレード版といえるんじゃないかと思います。
高性能なノイズキャンセリングヘッドホンとして人気のWH-1000XM3と同じ「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1」と共通の技術を搭載しています。
外側と内側のマイクにより、外部と内部の騒音を検知し打ち消す効果のある逆位相の音を高精度に生成する「デュアルノイズセンサーテクノロジー」も採用されています。
これらの2つの優れた技術で、圧倒的なノイズキャンセリング性能を発揮し、良い音を流すために必要不可欠な静寂を作り出すことに成功しました。
また、音質においても、CD音源などの圧縮音源や、配信サービスの音もハイレゾ級の高解像度音源にアップスケーリングすることができるソニー独自の音質向上技術「DSEE HX」を完全ワイヤレスにおいて初搭載しています。
他にも前モデルより2倍となった長時間対応可能なロングバッテリーや、新型Bluetoothチップの搭載による接続の安定性と遅延の低減化、タッチセンサーでの簡単操作や専用アプリによるカスタマイズ性など、全てにおいて以前のモデルより使いやすくパワーアップされています。
現在多くのメーカーで完全ワイヤレスイヤホンが販売されていますが、この優れたノイズキャンセリング能力と音質の高さ、使いまわしの良さにおいて、WF-1000XM3は間違いなく最高峰の製品といえると思います。
でも実際、AirPodsProと悩みますよね。
その他の完全ワイヤレスイヤホンはこちら。
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アイキャッチ画像 出典:SONY
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