Wi-Fiが遅い、途切れると感じたとき、多くの人が真っ先に考えるのが「ルーターを買い替えたほうがいいのでは」という判断です。
確かに、ルーターの性能不足が原因になっているケースはあります。
しかし実際には、ルーターを替えなくても改善できる状況で、なんとなく新しい機種に買い替えてしまい、思ったほど変わらなかった、という例も少なくありません。
Wi-Fiルーター選びで重要なのは、「新しいかどうか」や「高性能かどうか」ではなく、今の不調が、本当にルーターの問題なのかを見極めたうえで選ぶことです。
この記事では、Wi-Fiルーターの買い替えが必要なケースと不要なケースを整理しながら、失敗しにくいルーター選びの考え方を順番に解説します。
目次
ルーターを買い替える前に確認したいこと
Wi-Fiが遅いと感じたとき、多くの人が最初に考えるのが「ルーターを新しくしたほうがいいのではないか」という判断です。
確かに、ルーターが原因で通信が不安定になっているケースもあります。
ただし、体感的に「遅い」「途切れる」と感じる原因は、必ずしもルーター単体にあるとは限りません。
本当に最初に確認しておきたいのは、今起きている不調がどこから発生しているのか、という点です。
Wi-Fiの不調は、大きく分けると
・回線そのもの
・ルーター
・接続している端末
・設置環境
このいずれか、あるいは複数が重なって起きていることがほとんどです。
この切り分けをせずにルーターだけを交換してしまうと、原因が回線の混雑だったり、特定の端末側に問題があったりして、結果的にお金だけかかり、状況がほとんど改善しないというケースになりがちです。
特に、昨日までは普通に使えていたのに急に遅くなった、時間帯によって調子が大きく変わる、家の中でも場所によって通信速度に差があるといった症状がある場合は、ルーター以外の要因が関係している可能性が高くなります。
そのため、ルーター選びに入る前に、いくつかの視点で今の状況を整理しておくことが重要です。
例えば、ルーターの近くでは問題なく使えるのに、部屋を移動すると急に遅くなるのか。
昼間は快適なのに、夜になると明らかに重くなるのか。
家族の端末は問題ないのに、自分の端末だけ不安定なのか。
こうした点を一つずつ確認するだけでも、不調の原因がルーターの性能不足なのか、それとも回線や端末、設置環境にあるのかが見えてきます。
この整理をせずにルーター選びへ進んでしまうと、性能の高いモデルを選んだのに思ったほど改善しなかったり、必要以上に高価な機種を選んでしまったりする可能性が高くなります。
Wi-Fiルーターは、新しいものに替えれば必ず快適になる、という単純な機器ではありません。
だからこそ、どこがボトルネックになっていそうかを一度整理することが、結果的に一番近道で、無駄の少ない判断につながります。
ルーターの買い替えが必要なケース

ルーターの交換が有効になりやすいのは、Wi-Fiの不調が「回線」や「設置環境」ではなく、ルーターの処理能力や対応性能に起因している可能性が高い場合です。
まず代表的なのが、複数の端末を同時に使うと、明らかに通信が不安定になるケースです。
スマートフォン、パソコン、タブレット、テレビ、ゲーム機など、家庭内で同時に接続される端末が増えると、ルーターはそれぞれの通信を振り分けながら処理する必要があります。
このとき、接続台数が増えた瞬間に速度が落ちる、動画が止まりやすくなる、一部の端末が急に切断されるといった症状が出る場合は、ルーターの処理能力が現在の利用状況に追いついていない可能性があります。
特に、数年前に購入したルーターを使い続けている場合、当時は問題なかった接続台数でも、現在の使い方では負荷が大きくなっているケースは珍しくありません。
次に注意したいのが、ルーター自体が古いモデルで、Wi-Fi規格が旧世代のままになっている場合です。
近年のスマートフォンやパソコンは、より高速で安定した通信ができる新しい規格に対応しています。
しかし、ルーター側が古い規格のままだと、端末の性能を十分に活かすことができません。
その結果、回線速度自体は十分なはずなのに、実際に使っていると遅く感じる、通信が安定しない、といった状態になりやすくなります。
さらに見落とされがちなのが、IPv6接続への対応状況です。
夜間や休日など、利用者が多い時間帯に特に遅くなる場合、回線の混雑を回避できる接続方式に対応していないルーターを使っていることが、不調の原因になっていることがあります。
この場合、
不調
・ルーターを再起動しても改善しない
・時間帯による差が極端に出る
といった特徴が見られやすくなります。
これらの条件が一つ、あるいは複数当てはまる場合は、ルーターの買い替えによって通信環境が改善する可能性が高いと言えます。
重要なのは、「なんとなく遅いから替える」のではなく、現在の使い方とルーターの性能が合っていないかどうかを見極めることです。
この視点を持ったうえでルーター選びに進めば、無駄な出費を避けつつ、体感的な改善につなげやすくなります。
ルーターを買い替えても改善しにくいケース
一方で、ルーターを交換しても効果が出にくいケースがあることも、あらかじめ理解しておく必要があります。
代表的なのが、夜になると決まって通信が遅くなる場合です。
昼間は問題なく使えているのに、夜だけ動画が止まる、ページの読み込みが遅くなる、といった症状が出る場合、原因はルーターではなく、回線そのものの混雑である可能性が高くなります。
この状態では、いくら処理能力の高いルーターに替えても、回線側で渋滞が起きているため、体感的な改善はほとんど期待できません。
特に、集合住宅や利用者の多い回線プランを使っている場合は、時間帯による速度低下が起きやすく、ルーター交換だけで解決しない典型的なパターンになります。
また、特定の端末だけ遅い、頻繁に接続が切れるといった場合も、ルーター交換の優先度は高くありません。
家族のスマホや別のパソコンでは問題がないのに、一部の端末だけ調子が悪い場合は、端末側の要因を疑ったほうが現実的です。
例えば、
・端末が古いWi-Fi規格しか対応していない
・OSやドライバの更新が止まっている
・バックグラウンド通信が常に発生している
といった状態でも、通信は不安定になります。
このようなケースでは、ルーターを替えるよりも、端末の設定や状態を見直したほうが、短時間で改善することが多いです。
重要なのは、Wi-Fi全体が常に不安定なのか、特定の条件が重なったときだけ不調になるのか、という点を事前に整理しておくことです。
この切り分けをせずにルーターを買い替えてしまうと、思ったほど改善せず、「お金をかけたのに変わらなかった」と感じやすくなります。
ルーター交換は有効な対策ですが、効果が出やすい条件と、出にくい条件があります。
そこを見極めたうえで判断することが、後悔しない選択につながります。
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Wi-Fiルーター選びで見るべきポイント
ルーターを選ぶ際、スペック表の数字だけを見ても、判断は難しくなります。
重要なのは、自分の使い方に合っているかどうかです。
まず確認したいのが、使用している回線と接続方式です。
IPv6接続を使っている、または使う予定がある場合は、対応ルーターを選ばないと意味がありません。
次に、同時に接続する端末の数。
一人暮らしでスマホとパソコン程度なのか、家族で複数人が同時に動画視聴やオンライン作業をするのかで、必要な処理能力は大きく変わります。
また、住居の広さや間取りも重要です。
ワンルームや1LDKであれば、過剰な高性能モデルは必要ありませんが、部屋数が多い場合は、電波の届き方を考慮したモデル選びが必要になります。
ここでよくある誤解が、「高いルーターを買えば安心」という考え方です。
実際には、性能を持て余すケースも多く、価格よりも用途とのバランスのほうが重要です。
高性能モデルを選ぶべき人、そうでない人
高性能なWi-Fiルーターが向いているのは、複数人が同時に高速通信を行う環境です。
例えば、
・家族全員が動画配信を視聴する
・オンラインゲームや会議が同時に走る
・スマート家電が多数接続されている
一方で、主な用途がWeb閲覧や動画視聴中心で、同時接続もそれほど多くない場合は、ミドルクラスのルーターで十分なケースがほとんどです。
「今の不満が何か」をはっきりさせずに選ぶと、性能過剰か、逆に不足か、どちらかになりやすい点には注意が必要です。
失敗しにくいルーター選びの考え方
Wi-Fiルーター選びで失敗しにくくするためには、「全部を一気に良くしよう」と考えないことが大切です。
まずは、今の不調が
・処理能力の問題なのか
・規格の問題なのか
・設置環境の問題なのか
を整理します。
そのうえで、本当にルーターがボトルネックだと判断できた場合に、必要な性能だけを満たすモデルを選ぶ。
この順番を守るだけで、過剰投資や後悔はかなり減らせます。
まとめ
Wi-Fiルーターは、「新しいから」「高いから」という理由で選ぶものではありません。
今の通信環境で、どこが原因になっているのかを切り分けたうえで、必要な性能を満たすものを選ぶことが重要です。
ルーターの買い替えが有効なケースもあれば、回線や端末、設置環境を見直すだけで改善するケースもあります。
いきなり買い替える前に、一度立ち止まって状況を整理する。
それが、無駄の少ないルーター選びにつながります。
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